安倍晴明今天也在绝赞修罗场中 作者:天宫惊蛰(下)【完结】(51)

2019-05-02  作者|标签:天宫惊蛰

  「すまない、心配をかけた」

  そう言えば、神楽は少しだけ安心したように笑ってくれる。遊びではないのだ。ここはきちんと集中しなければならないだろう。そう意気込んでいると、先程まで悪鬼と戦っていたはずの以津真天がいつもの淡泊な表情でこちらに近寄って来る。

  「彼の御魂、なにを付けたの?」

  「何か問題でもあったのか?」

  「いいえ。でも、私のものとは違うから。敵が自分の味方を攻撃しているのがおかしくて」

  以津真天が向けた視線の先に自身も視線を向ければ、そこには夜に見慣れた琴を弾く姿がある。妖琴師の音を聴いた途端に悪鬼たちは頭をグラグラと揺らし、あまつさえ味方のはずの悪鬼に猛威を振るっている姿がある。

  「あぁ、たまには違ったものを与えてみるのも良いと思ってな。彼には魍妖を与えてみたんだ」

  「そう」

  「なかなか、あれはえげつないな」

  苦笑交じりに言えば、以津真天はそれ以上何も言わなかった。

  連日連夜桜の木の下へ通い続け、博雅からの酒盛りの誘いもそっちのけだったのは事実だ。加えて、夜のほとんどは妖琴師の元へ訪れているようになり、日を重ねる毎に時間が伸びている気がする。

  「おい、晴明!最近のお前の腑抜け具合はどうにかならないのか!」

  「……そう言われてもな」

  「仕事の最中でも気を抜いたようにぼんやりしやがって。そんな様子じゃ、いつか鬼に食われるぞ」

  「そのような失態をするわけがないだろう。……だが、忠告感謝する」

  不機嫌そうな博雅に言われた事には覚えがあった。前までは都の為に尽力を尽くす事だけを天命にして動いていたというのに、今では夜を待つ事ばかりを気にしている節があった。黒清明の事も忘れかけ、偶然見つけた大天狗の羽根で博雅が騒いでいようと、それが何なのか一瞬思い出せないくらいである。原因と言えば、妖琴師と過ごす夜しか思い付かず、もう桜の木に行くのはやめようと心に決める。

  だと言うのに、何故自分は今ここにいるのか。

  気づいたらいつものように桜の木の下に来ており、目の前には琴を構える妖琴師の姿があった。

  我に返ったのなら踵を返すべきだろう。そう思い、足を動かせば不機嫌そうな声が引き止める。

  「何処へ行くつもりだ」

  前までは「早く去れ」と言っていた口が言う言葉には到底思えない。

  「明日は早いのでな。今日は早々に退散するつもりだ」

  「ほう。ここまで来ておいて今更そう言うのか」

  「元々来るつもりがなかった。何故今ここに自分がいるのかも不思議だ」

  素直にそう言えば、妖琴師は目を細めて笑う。

  「ならば、早く去るが良い。囀る虫に聴かせる音はここにはない」

  「手厳しいな。では、そうしよう。……あぁ、お前には申し訳ないが、暫くはここには来ないつもりだ」

  有言実行をもとにキッパリ宣言すれば、彼は何故かおかしそうに笑う。

  「いいや、君は来るさ。私が頼まずとも、君は来るだろう。明日の君は黙ってそこに佇み、自分の愚かさに嘆く事になる」

  「……」

  「どうした?去るのではなかったのか?何故いつまでもそこにいる」

  無言で佇めば、嘲笑混じりに言われてハッと我に返る。暫くはここには来ないと心に決めながら、久しぶりに何の子守唄もないままに寝所に潜った。しかしながら、朝が来るまで目は覚めたままで、意識はハッキリとしているものの、身体の疲労は昨日までが嘘のように溜まっていた。重たい身体を引きずりながら、博雅と神楽を連れて都の鬼退治へと出向く。以津真天に二軍の引率を頼み、自身は術を使って周囲を探る。そんな中、不意に袖を引っ張られ、私は背後を振り返った。

  「晴明、今日は博雅に任せて帰った方が良いと思うの」

  「神楽……私は」

  「式達も晴明が体調が悪い事を見抜いてる。そんな状態で戦っていたら、怪我をしてしまうかもしれないでしょ?」

  そう言われて式達に向ければ、戦いながらも以津真天が静かな目でこちらを見ているのが分かった。見抜かれているというのは本当らしい。隣にいる妖琴師は一切こちらを振り返らない。

  「……すまない。今日は先に帰らせて貰うとしよう」

  「うん。そうして」

  不意に、妖琴師の琴の音が聞こえてくる。音を聴いた混乱した悪鬼は味方を傷つけながら、以津真天が最期のトドメを打っている姿があった。そんな事よりも、先程微かに聞こえた音の方が気になって仕方がない。これではいけないとかぶりを振り、博雅に事情を話にいく。

  しかしどうしてか、先に帰って寝所で寝ていたはずなのに、私はいつの間にかあの桜の木の下にいた。まだ昼間なので妖琴師の姿はない。そこにホッとしながら、早く去ろうとするのに足が全く言う事をきかなかった。鉛にでもなったかのようにその場に佇み、ぼんやりと桜の木を見上げる。

  「――だから言っただろう?君は来ると」

  背後から聞こえてきた馴染みある声に私は振り返らない。否、振り返れなかった。

  「そこに跪いて乞うが良い。聴きたいのだろう?私の調べを」

  それまで動かなかった足はまるで嘘のように動いた。言われた通りに膝を折り、桜の木を見つめたまま息を殺してあの音が奏でられるのを待っている。

  「聴かせてやろう、思う存分。今度は立ち去るなどと言えぬように、その魂に刻んでやる」

  いつもの位置に、妖琴師が座る。優雅に袖を翻し、見せつけるように琴を構えて。僅かに見えた御魂の発動に、私は息を飲むしかない。

  「ほら、近くに寄れ」

  聞いてはならない。行ってはならない。そう思うのに、身体は自然と前に進む。

  人を狂わせる音律の持ち主。それに加えて、人を狂わせる効果のある御魂を混ぜれば、一体どれほどの効果となるだろうか。それを今から味わうのだと思うと、ゾッとした。

  「捕まえた」

第136章

  大天狗见晴明穿着这么单薄竟这么直接地往雪山那处走去, 急急忙忙跟了上去, 张开羽翼遮挡在晴明的身前, 为他抵挡下刺骨的寒风。

  在雪花飘飞的这座山上,只有晴明和大天狗两个存在。身后的那扇门扉像是凭空出现一般, 伫立在半尺厚的白雪之上。

  晴明见状,本想开口告诉大天狗他早已使用了y-in阳术,并不惧怕这寒冷, 让大天狗不必这么费神。只是还未开口, 晴明便看到了大天狗那紧张担忧的神情,想了想还是任由大天狗这么做了。

  总是拒绝式神们的好意也不太好啊, 晴明这么想着,默认大天狗继续这么做了。

  在这种风雪交加的雪山上去寻找某个存在是一件极为困难的事情,但晴明仿佛不过是出来散散步一样闲适极了。

  明明踩下去就会陷入到小腿处的厚重白雪,且不论可以飞翔的大天狗,就连晴明踩上去也不过落下了一个浅浅的脚印, 而那浅浅的脚印又很快被呼啸而来的风雪给掩埋了。

  大天狗在张开羽翼为晴明挡了一阵子后, 便发现了晴明其实并不需要自己这么做。但是这样做时大天狗可以无比靠近晴明,近到能够嗅到晴明身上淡淡的熏香, 大天狗便也当做没有发现这一点, 继续睁开羽翼为晴明遮挡着迎面扑来的风雪。

  晴明对雪女的踪迹心知肚明,他脚步不停, 直直地往目的地行进去。

  果不其然,在晴明曾经观赏过雪莲之美的悬崖上,有一个淡蓝色的倩影正在风雪中低头看着那在风雪中更显皎洁娇艳的冰之雪莲。

  晴明深呼了口气, 他上前走了几步,然后轻轻开口呼唤道:“霜莲,我来接你了。”

  伴随着晴明呼唤出他给予雪女的这个独一无二的名字,雪女身上闪现出灵力的淡蓝色光辉,照亮了这一片雪白的冰冷世界。

  被晴明称呼为霜莲的,正是属于晴明的式神,雪女。

  雪女用那双和这冰天雪地同样颜色的眼瞳隔着这永不停歇的鹅毛大雪注视着晴明。她站在风雪之中,明明已经恢复了记忆,却没有上前,也没有开口说话。

  时间都仿佛被这雪山的寒冷给冻住了,大天狗等了一阵子,见雪女没有动作,忍不住皱起了眉头:“晴明大人?”

  大天狗的这声呼唤似乎打破了被冻住的气氛,雪女轻而冷的声音清晰无比地传入了大天狗和晴明的耳中:“你带着其他的妖怪,来雪山接我?”

  末了雪女还带着点冷笑的意味,让大天狗听了眉头皱得更紧了。

  雪女抬起手,原本还在不停呼啸的风雪像是被冻住了一样,瞬间就停住了。

  没有漫天的冰雪遮挡着视线,原本沉沉的雪山上忽然洒满了金色的阳光,同时也照亮了雪女咬着下唇、泫然欲泣的表情,以及站在她对面,面容带着歉意的晴明。

  “……你到现在才来接我,而且还带着别的男人。晴明大人,你真过分啊。”雪女咬着下唇,她的眼眸深处滚动着晶莹的冰霜,仿佛随时都会从那深蓝色的眼眸中流出来。


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